2012年10月13日土曜日

「侘び寂び」とデザイン


昨日、TVのクイズ番組で「侘びる(わびる)」「寂びる(さびる)」の違いが何か
と言う問題が出ていました。

国語辞典で調べてみると
  侘びる:さびしく思う。心細がる。
      さびしく落ち着いた趣がある。
      閑寂な境地を楽しむ。
  寂びる:古くなって特有の趣がある。
      古めかしい味わいがある。
      もの静かで趣がある。
の意味でした。

私にはいまいちどのように違うのかよく分かりませんが、建築で言う
「侘び寂び」は古くからの日本人独特の美意識だと思います。
この言葉を聴いて、この夏旅した小豆島の“二十四の瞳映画村”のロケ地の
小学校校舎からの風景がよみがえりました。
校舎からの風景

薄暗い校舎の窓の向こうに鮮やかな無数の黄色のひまわりが写りこんでいました。
このコントラストの違いに思わず「ハッ」とし、無心でカメラのシャッターを
押していました。
建築の設計に携わる者として、常々「ハッ」とする空間をデザインしたいと
思っています。自然にはなかなか勝てませんが、建築にもこのような色使いを
したいと心掛けています。

赤い民芸紙を使った地袋
黄色の鳥の子紙を貼ったふすま
短冊状の和紙を貼った壁
底に朱色の漆を塗った太鼓障子の引手
銀色に塗った床柱

錆び竹を用いた床柱
黒塗りのドアに自然木の取っ手

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